【本】歌舞伎役者の頭の中が覗けてしまう一冊「染五郎の超訳的歌舞伎」

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超訳的歌舞伎2

一流の歌舞伎役者が何を思い、何を考えながら舞台に上がるのか。歌舞伎役者の市川染五郎さんが歌舞伎演目25演目を独自の視点で解説してくれる本「染五郎の超訳的歌舞伎」。ご自身の事や歌舞伎の事をざっくばらんに書いてあってかなり面白かったです。今回は歌舞伎の舞台に上がる役者の思いにフォーカスして、この一冊を紹介します。

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「役柄」と「絵面」

歌舞伎は同じ演目を何度も上演するので、観劇前にストーリー(オチ)が解っているお客さんも多い。それでも、役者の立ち振る舞いや台詞、衣装を見て楽しもう!というのが歌舞伎の一つ特徴です。役者も「役柄」と「絵面」を両方成立させる為に、技術的な発声や肉体を身につける過酷な修練を行います。

例えば、荒事の場合は超人的な力強さを表現する為に、重量があって力が要る道具を軽々と扱わなけばなりません。重さを感じさせない「絵面」を成立させる必要があるんです。

役になり切って演じる一方、絵面として様式美を成立させなければならない矛盾したところに、他の演劇にはない歌舞伎の特徴があるのです。

観る側の私達も、この矛盾を楽しめるようになると観劇の楽しさが一層深みを増していくのかもしれません。

芝居の魔力

芝居には観ている人の人生に影響を与える魔力があります。それは演じている側も同じようです。

まごうことなきフィクションなのに、演じていると自分自身の感情がえぐられるような悲しみを体験してしまう”芝居”。演じた役が体験したり、発した言葉などがその実人生に影響を与えてしまう”芝居”。

実人生に影響を与えてしまうほど役柄を深く考察するからこそ、観ている側の人生にも影響を及ぼしてしまう力があるんですね。

歌舞伎のこれから

四代目市川猿之助さんとの対談も収録されており、歌舞伎のこれからについて「若者をどうやって歌舞伎に呼ぶか」というテーマでの議論もあります。

歌舞伎の公演時間は1回が4~5時間。普通の会社員が平日の仕事終わりにふらっと観劇するのは現実的では無いという事で、下北沢の劇場を占拠して”下北沢歌舞伎祭”をやろうという企画も考えてるそうです。「歌舞伎フェス」的なものがあれば若者もこぞって集まるかもしれませんね。

歌舞伎を見に行っても、毎回20代の人は指折って数えるぐらいしか見ないです(パッと見ですが…。)ワンピース歌舞伎みたく、同世代と誘い合って観に行く歌舞伎が増えていけば東銀座も世代幅が広がって活気に満ち溢れそうです。

まとめ

歌舞伎25演目の解説を主に構成されている本ですので、各ストーリーの解説を読み進めていくだけでもかなり面白い内容です。

頭ではなく五感で観るのが歌舞伎。頭を柔らかくして、あらゆる感覚を使って観ていただけると歌舞伎をもっと楽しんでいただけるのではと思います。

この一冊をきっかけに、より深く歌舞伎を味わえるようになりたいです。皆さんも是非。ではまた!

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